『源氏物語』明石入道論——七絃琴の視点から

はじめに「源氏物語」に登場する明石一族は、予知夢により栄達·栄華を果たした特異な一族として物語に描かれている。加えて、明石一族には音楽描写も目立つ。特に、源氏の須磨退居と、源氏と明石御方との恋の場面では、箏の琴·琵琶·七絃琴が強調して描かれる傾向にある。