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日本の寒地,北海道における2030年代の水稲生育への温暖化の影響予測とその対対(日语原文)
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作者 丹野 久 《粮油食品科技》 CAS 2022年第5期99-113,共15页
北海道では1980年代から2010年代まで,水稲圃場栽培期間である5–9月の気温は年代とともに上昇した。そこで,直近の2010年代(2010-2019年平均)と比べて,2つの2030年代の予測気象から,既報の関係式より水稲生育を予測した。その結果,203... 北海道では1980年代から2010年代まで,水稲圃場栽培期間である5–9月の気温は年代とともに上昇した。そこで,直近の2010年代(2010-2019年平均)と比べて,2つの2030年代の予測気象から,既報の関係式より水稲生育を予測した。その結果,2030年代では2010年代に比べ,限界移植日(移植早限)が水稲栽培17地域の平均で8~9日早い。また,早限出穂期が1~5日早く,晩限出穂期が1~5日遅く,安全出穂期間が2~10日長い。出穂期は1~3日早い。出穂期から晩限出穂まで2~9日長いため,遅延型冷害の発生がやや少ない。生育期別気象は,出穂前24日以降30日間では生育が早いため平均気温が同じかやや低い。出穂前10日以降40日間および出穂期以降40日間では平均気温がやや高く,日射量はやや少ない。そのため,玄米収量は96~98%とやや低く,潜在収量性を示す気候登熟量示数は同じである。障害不稔発生に関係する穂ばらみ期冷害危険期の平均気温はわずかに低いかほぼ同じであるため,冷害発生の危険性は残る。一方,不稔発生をもたらす低温域の出現頻度には,地域間で差異がある。精米蛋白質含有率は同じであるが,アミロース含有率はやや低く,やや良食味である。米粒外観品質では被害粒歩合と着色粒歩合は一定の傾向がなく,未熟粒歩合はやや高い。精米白度は同じであるが,玄米白度はやや高い。以上の予測に対する技術的対応方向を示した。 展开更多
关键词 温暖化 2030年代 出穂期 玄米収量 不稔発生 米粒外観品質 食味関連形質 寒地
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日本の寒地,北海道の稲作限界地帯におけるもち米の米粒外観品質の年次間地域間差異とその発生要因(日语原文)
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作者 丹野 久 《粮油食品科技》 CAS 2022年第5期55-65,共11页
北海道でも最も冷涼な稲作地帯で生産されるもち米の外観品質を,栽培6地域で4カ年調査した。年次間では,障害型冷害危険期の平均気温と出穂後40日間の日平均積算気温(登熟気温)が高いほど,不稔歩合が低く千粒重が重く多収で,整粒歩合が... 北海道でも最も冷涼な稲作地帯で生産されるもち米の外観品質を,栽培6地域で4カ年調査した。年次間では,障害型冷害危険期の平均気温と出穂後40日間の日平均積算気温(登熟気温)が高いほど,不稔歩合が低く千粒重が重く多収で,整粒歩合が高く未熟粒,被害粒および着色粒歩合が低くなり,精米蛋白質含有率が低く玄米白度と精米白度が高かった。一方,地域間でこれらの関係が概して不明確だったが,これは生育期別気温,生育特性および整粒,未熟粒歩合における変動(最小値最大値の差異および変動係数)が地域間よりも年次間で大きいためだった。ただし,被害粒と着色粒歩合は,変動が地域間よりも年次間で小さく,年次と地域込みで登熟気温が各845,857℃で最低となる2次回帰の関係を示した。また,整粒歩合では年次間と地域間で,被害粒と着色粒歩合では年次間のみで,それらが不良なほど年次では地域間,地域では年次間の変動係数が大きかった。なお,乾燥後も半透明な未ハゼ粒は,白濁不透明なハゼ粒との間に蛋白質含有率,澱粉含有率,澱粉粒の大きさ,精製澱粉でのヨウ素吸収曲線の最大吸収波長とその吸光度の理化学的特性および餅生地明度で差がほぼ無く,餅生地の物理特性でも大きな差異が無いため,未ハゼ粒のもち米への混入は餅生地加工で問題とはならないと考えられた。また,粳花粉との交雑により糯品種の胚乳が粳性となるキセニア粒は,不稔が多いと多発生し,粳と糯品種の圃場間の隔離距離が長いほど減少するが,距離600 mでも発生した。北海道では品質低下を避けるため糯品種を粳品種圃場から離れた地域で栽培している。 展开更多
关键词 もち米粒外観品質 整粒歩合 年次間地域間差異 未ハゼ粒 キセニア粒 稲作限界地帯
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日本の寒地,北海道の稲作限界地帯におけるもち米の精米蛋白質含有率および米粒白度の年次間地域間差異とその発生要因(日语原文) 被引量:1
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作者 丹野 久 《粮油食品科技》 CAS 2022年第5期35-43,共9页
北海道では,もち米は最も冷涼な稲作地帯で生産される。その作柄が大きく変動した4カ年の6栽培地域で,年次間では,障害型冷害危険期の気温が高く不稔歩合が低く,また出穂後40日間の日平均積算気温(登熟気温)が高く千粒重が重く多収なほ... 北海道では,もち米は最も冷涼な稲作地帯で生産される。その作柄が大きく変動した4カ年の6栽培地域で,年次間では,障害型冷害危険期の気温が高く不稔歩合が低く,また出穂後40日間の日平均積算気温(登熟気温)が高く千粒重が重く多収なほど,低蛋白となり玄米と精米の白度は高くなった。一方,地域間では,これらの関係が概して明確ではなかった。このことは年次間の最小値最大値の差異および変動係数が地域間に比べ,精米蛋白質含有率(蛋白質)では1.0,1.3倍と同じかやや大きく,生育期別気温や生育特性では1.3~8.5倍,米粒の両白度でも1.6~2.6倍と大きいためであった。なお,蛋白質は登熟気温が年次地域込みで849℃で最低となる二次回帰を示した。また,年次と地域の各平均値が,障害型冷害危険期の平均気温で低く不稔歩合で高く,千粒重で軽く玄米収量で低く,蛋白質で高く米粒両白度で低く,すなわちそれらが不良なほど,年次では地域間,地域では年次間における変動係数が大きかった。さらに,米粒の両白度はいずれも1m~2の1籾当たりの登熟気温との間に正の相関関係を示し,目標の玄米白度を得るための同1籾当たり登熟気温および目的地域の平年の登熟気温からm~2当たりの籾数を求めることにより,目標の玄米白度を得るための施肥窒素量が算定できた。 展开更多
关键词 精米蛋白質含有率 米粒白度 年次間地域間差異 もち米 稲作限界地帯
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日本の寒地,北海道の稲作限界地帯におけるもち米の硬化性,糊化特性および炊飯米物理特性の年次間地域間差異と発生要因(日语原文)
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作者 丹野 久 平山 裕治 《粮油食品科技》 CAS 2022年第5期75-84,共10页
北海道もち米の6地域4カ年における搗き餅の硬化性と糊化特性を調査した。それらの最小値最大値の差異および変動係数は,年次間が地域間に比べ大きく,年次間と地域間との比の大きさおよび特性間の相関係数から,同比の小さい順にⅠ群の... 北海道もち米の6地域4カ年における搗き餅の硬化性と糊化特性を調査した。それらの最小値最大値の差異および変動係数は,年次間が地域間に比べ大きく,年次間と地域間との比の大きさおよび特性間の相関係数から,同比の小さい順にⅠ群の最高粘度とブレークダウン,Ⅱ群の最低粘度,最終粘度およびコンシステンシー,Ⅲ群の糊化開始温度,最高粘度到達温度,最高粘度到達時間および硬化性に分けられた。年次間ではこれら3群の糊化特性の中で,Ⅱ群とⅢ群において硬化性と正の相関関係が認められ,Ⅲ群で最も明確であった。また,出穂後40日間の日平均積算気温(登熟気温)が高いほどⅡ群,Ⅲ群および硬化性が高くなり,その関係はⅢ群と硬化性で最も明確であった。一方,地域間ではこれらの関係が概して明確ではなかった。さらに,精米蛋白質含有率が高いほど,Ⅰ群とⅡ群では年次間と地域間とも,Ⅲ群では年次間のみで,特性値が低くなった。また,炊飯米の物理特性で,平年並みの登熟気温年産と高温の登熟気温年産を比べると,平年登熟年産は柔らかいが粘りが弱く食味が劣るものの,5℃24时間貯蔵より硬くなりにくく柔らかさが持続した。一方,高温登熟年産は粘りが強く5℃24时間貯蔵により硬くなり,粘りもやや低下した。また,高蛋白ほど,両年産とも粘りが弱く食味が低下する傾向にあり,良食味もち米生産のため低蛋白米生産技術が重要であった。 展开更多
关键词 搗き餅の硬化性 糊化特性 炊飯米の物理特性 年次間地域間差異 出穂後40日間の日平均積算気温 稲作限界地帯
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日本の寒地,北海道におけるもち米良質育種(日语原文) 被引量:1
5
作者 丹野 久 吉村 徹 平山 裕治 《粮油食品科技》 CAS 2022年第5期13-25,共13页
北海道のもち米は,従来,硬化性が低く硬くなりにくいため,おこわや和菓子などに向く。しかし,東北以南の銘柄もち米に比べ,精米蛋白含有率(蛋白質)が高く,精米白度や搗き餅の食味が劣っていた。さらに,近年には需要を広げるため,切り餅&... 北海道のもち米は,従来,硬化性が低く硬くなりにくいため,おこわや和菓子などに向く。しかし,東北以南の銘柄もち米に比べ,精米蛋白含有率(蛋白質)が高く,精米白度や搗き餅の食味が劣っていた。さらに,近年には需要を広げるため,切り餅·成型餅および米菓に向く搗き餅の硬化性が高い品種の育成も要望された。そこで,新品種の早期開発のために世代促進栽培や葯培養を行い,選抜効率を高めるため初期世代から玄米と精米の白度,蛋白質および硬化性と関係がある糊化特性の機器による分析を,また少量もち米による硬化性を実測し,さらに中期世代からのおこわや搗き餅の食味試験などを行い,農業形質とともに品質改良を進めた。その結果,近年の育成品種では粒大が大きく,穂ばらみ期と開花期の両障害型耐冷性も強く生産の安定性が向上した。さらに,育成年次が新しい品種ほど蛋白質が低く,蛋白質と負の相関関係がある精米白度が高くなった。また,おこわや搗き餅の食味も向上した。一方,搗き餅の硬化性については,従来の低い品種だけで無く,粳品種を母本として硬化性が高い品種も育成された。しかし,東北以南の銘柄もち米には搗き餅の食味や硬化性の高さがまだ及ばず,さらに改良を進める必要がある。 展开更多
关键词 搗き餅の硬化性 精米白度 精米蛋白質含有率 食味 もち米育種 寒地
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